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『ロブ・ロイ/ロマンに生きた男』 [洋画(ラ行)]

「ロブ・ロイ/ロマンに生きた男」(1995)★★★☆☆60点
原題: ROB ROY
監督: マイケル・ケイトン=ジョーンズ
製作: ピーター・ブローガン、リチャード・ジャクソン
脚本: アラン・シャープ
撮影: カール・ウォルター・リンデンローブ
音楽: カーター・バーウェル
出演:
 リーアム・ニーソン(ロブ・ロイ・マグレガー)
 ジェシカ・ラング(メアリー・マグレガー)
 ジョン・ハート(モントローズ侯爵)
 ティム・ロス(アーチボルド・カニンガム)
 エリック・ストルツ(アラン・マクドナルド)
 アンドリュー・キア(アーガイル公爵)
 ブライアン・コックス(キラーン)
 ブライアン・マッカーディー(アラスデア・マグレガー)
 ギルバート・マーティン(ガスリー)
 ヴィッキ・マッソン(ベティ)
 ジリー・ジルクリスト(イアン)
 ユーウェン・ステュアート(コル)
 デヴィッド・ヘイマン(タム・シボルド)
製作・ジャンル: 米国=英国/史劇/139分

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実在したスコットランドの義賊 ロブ・ロイを描いた作品。

ロブ・ロイは
スコッチベースのカクテルの中にも
その名を見つけることができる英雄。

まず、高地地方の風景の美しさに目を奪われる。
国も違うし、樹木の種類の違いもあるだろうが
「アルプスの少女ハイジ」の世界を見る思いだ。

サブタイトルの"ロマンに生きた男" というのが
どうも的外れに響く。
どう考えても、"信念の男" だろう。

物語の展開、対立構造、主要人物の性格づけ・行動パターン、
どこを切り取っても、正統派の作品。
先がすべて読めてしまう凡作と一蹴することは簡単。
だが、紋切り型のキャラクターとは言え
与えられた役柄をきっちり作り上げている
俳優たちの演技には納得。
T・ロスの卑劣漢ぶりが際立つ。

同じスコットランドの英雄を描き、同年に公開された作品に
メル・ギブソン監督・主演の「ブレイブハート」がある。
ギブソン大好きの私にはバイブルとも言える作品と比較してしまえば
お行儀が良く、まったく冒険を試みていない本作は
ただただ地味に映ってしまう。
 
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『リベリオン』 [洋画(ラ行)]

「リベリオン」(2002)★★★☆70点
原題: EQUILIBRIUM
監督・脚本: カート・ウィマー
製作: ヤン・デ・ボン、ルーカス・フォスター
製作総指揮: アンドリュー・ローナ、ボブ・ワインスタイン、ハーヴェイ・ワインスタイン
撮影: ディオン・ビーブ
プロダクションデザイン: ウルフ・クローガー
衣装デザイン: ジョセフ・ポロ
音楽: クラウス・バデルト
出演:
 クリスチャン・ベイル(ジョン・プレストン)
 エミリー・ワトソン(メアリー・オブライエン)
 テイ・ディグス(ブラント)
 ショーン・パートウィー(ファーザー)
 ショーン・ビーン(パートリッジ)
 アンガス・マクファーデン(デュポン)
 マシュー・ハーバー(ロビー・プレストン、ジョンの息子)
 エミリー・シーワート(リサ・プレストン、ジョンの娘)
 マリア・ピア・カルゾーン(ビビアナ・プレストン、ジョンの妻)
 ウィリアム・フィクトナー(ユルゲン、反体制派リーダー)
 ドミニク・パーセル
 クリスティアン・カールマン
製作・ジャンル: 米国/アクション・SF・サスペンス/106分

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第3次世界大戦後、感情を持つことを規制された警察国家。
"グラマトン・クレリック" と呼ばれる
一人のエリート執行官を主人公に、
感情に目覚めた彼の、葛藤と体制との闘いを描いたSFサスペンス。

SFにアクション、どちらもあまり得意分野ではない私。
「マトリックス」ばりの衣裳に身を包んだC・ベイルの登場で
いきなり、テンションが下がってしまったのだが、
いやいやどうして、
ベイルが主人公の葛藤を繊細に演じていて退屈しない。

冒頭、感情に目覚め、プレストンに殺される同僚パートリッジ。
イエーツの詩を唱え、
プレストンに感情の種を植え付ける重要な役どころ。
彼を演じるS・ビーンは、出番は少ないものの
頭の大きさもさることながら、
そのいかにもゲルマンといった顔立ちが印象的。

また、パートリッジの恋人で
プレストンも好意を寄せることになるメアリーには
実力派女優のE・ワトソン。
彼女が出演した「十二夜」の舞台を、ニューヨークで観た。
喜劇であるはずの、そのシェイクスピア作品で
感動のあまり涙する、という
まさかの体験を、私にさせてくれた張本人。
異性ながら、最も尊敬する俳優の一人である。
存在感たっぷりの風貌・演技は本作でも健在。
プレストンの決断を支えるキーパーソンとしての役割を
十二分に果たしている。

プレストンが庇う子犬が可愛い。
すがるように鳴く幼気な子犬に、心動かされない奴などいようか。

ガン捌きに空手の "型" を取り入れた
"ガン型{かた}" というアクションがこの作品の見せ場の一つだが、
マシンガン相手に、ほとんど無傷なプレストンは凄すぎる。
対して、敵役のブレストが弱すぎ。
袖口から飛び出す銃は、アクションものにしばしば登場するが
「タクシードライバー」を超える新鮮味は、やはりない。

プレストンの息子・ロビーは、
感情を支配された管理社会の申し子のような存在。
いつか、感情に目覚めた父親を陥れるのでは
と、観る側は危惧させられるのだが
実は、母親の死をきっかけに
2人の子供たちのほうが、
父親より先に "自由" に踏み出していたというオチが一興。

プレストンが
実はファーザーやブラントに操られていたというからくりや
ファーザーの正体を明かすシーンが
全く盛り上がらない。
これは、
ブラントを陥れて逮捕・処刑させる策略や
ファーザーの正体を探る過程が
あまりに短い間に容易に運びすぎるからである。
オーラスのどんでん返しが
盛り上がらないのでは如何ともしがたい。
 
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『理由なき反抗』 [洋画(ラ行)]

「理由なき反抗」(再)(1955)★★★★☆80点
※(再):私が以前に観たことのある作品
原題: REBEL WITHOUT A CAUSE
監督: ニコラス・レイ
製作: デヴィッド・ワイスバート
原案: ニコラス・レイ
脚本: スチュワート・スターン、アーヴィング・シュルマン
撮影: アーネスト・ホーラー
音楽: レナード・ローゼンマン
出演:
 ジェームズ・ディーン(ジム・スターク)
 ナタリー・ウッド(ジュディ)
 サル・ミネオ(ジョン・クロフォード "プラトン")
 ジム・バッカス(フランク・スターク、ジムの父)
 アン・ドーラン(キャロル・スターク、ジムの母)
 コリー・アレン(バズ・ガンダーソン)
 デニス・ホッパー(グーン)
 フランク・マゾーラ(クランチ)
 ウィリアム・ホッパー(ジュディの父親)
 ロシェル・ハドソン(ジュディの母親)
 ジミー・ベアード(ボウ、ジュディの弟)
 エドワード・プラット(レイ・フレミック、少年課刑事)
 イアン・ウォルフ(ミントン博士、プラネタリウム講師)
受賞:
 アメリカ国立フィルム登録簿
  ■1990年新規登録作品
製作・ジャンル: 米国/青春・ドラマ/105分

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「エデンの東」に続くJ・ディーンの主演作品。

何度この映画を観たことだろう。
今も変わらぬ思春期の若者とその親子の愛の形がテーマ。

冒頭、泥酔したジムが
シンバルを叩く猿の人形と戯れる姿で作品に引き込まれる。

この映画のビッグシーンの一つであるバズとのチキンレース。
ジムのジャケットの赤が印象深い。

バズの死をきっかけに
心の距離を縮めていくジムとジュディ。
ジムの姿に父親を追い求めるプラトン。

信頼する刑事との行き違いや
亡きバズの舎弟たちのいたずらから
不幸な結末を迎える。

正直に警察に自供しようとするジムに対し
言い訳をし事なかれ主義を貫く両親。
原題もそのまま「理由なき反抗」だが
そこには立派に理由はあるのだ。

親の愛や真の友情に支えられていなければ勿論、
たとえそれがあっても、
青春時代とは
一歩間違えば、不幸な道へと堕ちてしまう危うさを孕むもの。
程度の差こそあれ
誰もが体験する過程ゆえに共感を呼ぶ。

ちなみに
J・ディーンが24歳で自動車事故死したのは有名だが
N・ウッドは43歳の時にボートの転覆で水死、
S・ミネオは37歳で強盗に刺殺される
といった具合に、メインを演じた他の2人も不幸な死を迎えている。

時代性もあるが
ジャックナイフ、リーゼント、
ちょっとのろまな仲間の不幸な死、ナタリー・ウッド
など、「ウェスト・サイド物語」製作へのヒントが詰まっている。

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『ルパン』 [洋画(ラ行)]

「ルパン」(2004)★★★★85点
原題: ARSENE LUPIN
監督・脚本: ジャン=ポール・サロメ
製作: ステファーヌ・マルシル
原作: モーリス・ルブラン
脚本: ローラン・ヴァショー
撮影: パスカル・リダオ
音楽: デビー・ワイズマン
出演:
 ロマン・デュリス(アルセーヌ・ルパン/ラウル・ダンドレジ)
 クリスティン・スコット・トーマス(ジョセフィーヌ、カリオストロ伯爵夫人)
 パスカル・グレゴリー(ボーマニャン)
 エヴァ・グリーン(クラリス・ド・ドルー=スビーズ、アルセーヌの従姉妹)
 ロバン・ルヌーチ(ドルー=スビーズ公爵、クラリスの父)
 フランソワーズ・ルピーヌ(公爵夫人、クラリスの母)
 パトリック・トゥーミー(レオナール、ジョゼフィーヌの従者)
 マリー・ビュネル(アンリエット・ルパン、アルセーヌの母)
 ニッキー・ノード(テオフラスト・ルパン、アルセーヌの父)
 ギョーム・ユエ(幼少時のアルセーヌ)
 アデル・チェ(幼少時のクラリス)
 オレリアン・ウィイク(ジャン・ルパン)
 マチュー・カリエール(オルレアン公爵)
 フィリップ・マニャン(ボントー、医者)
 フィリップ・ルメール(デティグ枢機卿)
 ジェラール・シャイユ(カッセルバッハ、銀行頭取)
製作・ジャンル: 仏国=イタリア=スペイン=英国/アドベンチャー・犯罪・アクション/132分

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M・ルブランが世に送り出した名キャラクター・怪盗ルパンの半生を
「カリオストロ伯爵夫人」を核に描いた娯楽大作。

幼い頃、C・ドイルのシャーロック・ホームズ作品を読みあさった私は
「ルパン対ホームズ」をきっかけに
ルブランのルパン作品を読んだ記憶はあるのだが、
内容はほとんど覚えていない。

おそらく、推理小説と縁遠い人には
カリオストロ、クラリスという名称を耳にして
モンキー・パンチの「ルパン三世」を思い浮かべるに違いないが
勿論、あちらはパクリである。

大人に成長したアルセーヌは
登場早々、戦場でちょっぴりドジな一面を見せる。

金持ち連からの宝石の窃盗を繰り返しながら
父を殺した犯人を追うアルセーヌ。

母の死まで目の当たりにする彼の姿は切ない。

クラリスの父の行動を入口に
十字架が鍵を握る王家の財宝探しに首を突っ込んだ彼は
自らの運命を左右するボーマニャンやジョセフィーヌと出会う。

ジョセフィーヌを演じるクリスティン・S・トーマスが圧倒的。
彼女なくしてこの映画は成り立たないほど
その存在感と演技は群を抜いている。

父親の死の真相と財宝をめぐる各人のせめぎ合い・騙し合いが
本作の目玉であり、観客の期待を煽るシークエンスの数々だ。

ネタバレありの当劇評ではあるが
さすがに推理者の肝である謎解き部分は伏せておく。

果たして、ボーマニャンとジョセフィーヌの正体は?
アルセーヌの父を殺したの誰なのか?

皮肉な真相と、彼を見舞う更なる悲劇には
アルセーヌならずとも、残酷で無念な思いを抱かずにはいられない。

そして、輪廻のごとく悪夢が彼を襲うラスト。
よくできたストーリーで、娯楽大作と言うに耐えうる映画。
十分に楽しむことができた。

ただ、幕切れのカットで意味ありげにアップとなる物は
父親殺しの犯人の象徴だったルピナスの花だろうか?
もう一つ判然とせず、ちょっぴりフラストレーションが溜まった。

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『レンブラントの夜警』 [洋画(ラ行)]

「レンブラントの夜警」(2007)★★★★☆80点
原題: NIGHTWATCHING
監督・脚本: ピーター・グリーナウェイ
製作: キース・カサンダー
製作総指揮: グジェゴシュ・ハイダロヴィッチ、リンダ・ジェームズ、ポール・トライビッツ、ジェイミー・カーマイケル、ラリー・シュガー
撮影: レイニア・ファン・ブルメーレン
プロダクションデザイン: マールテン・ピールスマ
アートディレクション: ジェームズ・ウィルコック
衣装デザイン: マリット・ファン・テル・ブルグ、ジャグナ・ヤンカ
音楽: ジョヴァンニ・ソリーマ、ヴウォテック・パヴリク
出演:
 マーティン・フリーマン(レンブラント・ファン・レイン)
 エヴァ・バーシッスル(サスキア、レンブラントの妻)
 ジョディ・メイ(ヘールチェ、乳母・使用人)
 エミリー・ホームズ(ヘンドリッケ、使用人)
 ナタリー・プレス(マリッケ、ケンプの娘)
 フィオナ・オシャーグネッシー(マリタ、ケンプの娘・マリッケの姉)
 ケヴィン・マクナルティ(ヘンドリック・オイレンブルフ、サスキアの伯父・レンブラントの画商)
 ハリー・フェリアー(カール・ハッセルブルグ、市警団隊長の息子)
 アンジェイ・セヴェリン(ピアズ・ハッセルブルグ、市警団隊長)
 マチェイ・ザコシェルニー(エグレモント、同副隊長)
 クリストファー・ブリットン(ロンバウト・ケンプ、外科医・レッセルワルト孤児院院長)
 アドリアン・ルーキス(フランス・バニング・コック、後任市警団隊長)
 アダム・コッツ(ウィレム・ファン・ライテンブルグ、後任副隊長)
 マチェイ・マルチェフスキ (クレメント・コック、バニングの義弟)
 クシシュトフ・ピチェンスキ(デ・ロイ)
 マシュー・ウォーカー(マティアス)
 ヒュー・トーマス(ヨーリス)
 ヨフム・テン・ハーフ(ヨングキンド)
 ジェラルド・プランケット(エンゲレン)
 マイケル・カルキン(ウォルムスケルク)
 リチャード・マッケーブ(ブルームフェルト)
 デヴィ・ウィリアムズ(ゲイル)
 アガタ・ブゼク(ティティア・ファン・オイレンブルフ)
 トビー・ジョーンズ(ヘラルド・ダウ、レンブラントの弟子)
 ジョナサン・ヤング(フィッシャー)
 ジョナサン・ホームズ(フェルディナンド)
 アレクサンドラ・レンバ(イスピデ、奴隷)
製作・ジャンル: カナダ=ポーランド=オランダ=イギリス=フランス=ドイツ/ドラマ・ミステリー・アート/139分

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絵画の巨匠レンブラントの名画 「夜警」にまつわる謎を解き明かし
ミステリアスな画家の後半生に迫るグリーナウェイ作品。

「夜警」の正式名は
「フランス・バニング・コック隊長とウィレム・ファン・ライテンブルフ副隊長の市警団(De compagnie van kapitein Frans Banning Cocq en luitenant Willem van Ruytenburgh)」という。

"光と影の魔術師" と呼ばれるレンブラント。

画家を扱った作品だけに
絵画を意識した光線の使い方や構図が多用されているし
使われているセットや小道具は、
他のグリーナウェイ作品同様、舞台装置風である。
正面から捉える構図とそのセットの組み合わせから
まるで、プロセニアム芝居(額縁舞台)を観るようである。

だが、ロケ撮影によるピクニックのシーンなど
舞台装置様の他のシーンと整合性が取れていないことに
ふと違和感を感じずにはいられない。

監督自身が美術学校の出身とあって、
本作に対する意気込みを感じ
その意気込みゆえに
いつものグロさが影を潜める仕上がりにつながっているのかも。

絵に隠されたミステリーと言えば
「ダヴィンチ・コード」を思い浮かべるが
画家本人が登場すること、
謎解きそのものより
その中で彼が味わった苦悩に焦点が当てられていること
を、大きな違いとして挙げることができる。

暴かれる不正は
幼児性愛、近親相姦、同性愛
といった具合に、人間のおぞましさを包含している。

挙句、
父親との間にもうけた不具の子を失ったマリッケが
母親同様に、屋根から飛び降りる瞬間はただ悲しい。

"目をつぶされるサムソン" という作品があること、
レンブラント自身が色盲であったこと
などを元に、片目があまり見えなかった話や
目をつぶされるという
冒頭の悪夢やラストエピソードに帰結しているように思う。

市警団の面々がレンブラントの目をつぶしにかかるのは、
自分達の醜聞・不正を隠すためだが
目を傷めたレンブラントが "前よりもよく見える" と語るのは
物理的な画像を見る視力を失っても
代わりに、
その画像の奥に隠れた人間の本質が
浮きあがって見えるようになったということではないだろうか。

"これは絵ではない、演劇だ" と非難されるように
レンブラントは
人の外見でなく、内面を描き出したのである。
グリーナウェイ監督に通じる姿だ。

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『レス・ザン・ゼロ』 [洋画(ラ行)]

「レス・ザン・ゼロ」(1987)★★★☆70点
原題: LESS THAN ZERO
監督: マレク・カニエフスカ
製作: ジョン・アヴネット、ジョーダン・カーター
原作: ブレット・イーストン・エリス
脚本: ハーリー・ペイトン
撮影: エドワード・ラックマン
音楽: トーマス・ニューマン
音楽監督: リック・ルービン
出演:
 アンドリュー・マッカーシー(クレイ)
 ジェイミー・ガーツ(ブレア)
 ロバート・ダウニー・Jr.(ジュリアン・ウェルズ)
 ジェームズ・スペイダー(リップ)
 トニー・ビル(ブラッドフォード・イーストン)
 ニコラス・ペレイアー(ベンジャミン・ウェルズ)
 ドナ・ミッチェル(エレイン・イーストン)
 マイケル・ボーウェン(ビル)
 ブライアン・ウィマー(トレント)
 サラ・バクストン(マーキー)
 ケリー・ウルフ
製作・ジャンル: 米国/ドラマ/99分

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原作者のブレット・イーストン・エリスと言えば
ジェネレーションXと呼ばれる世代の小説家。

本をほとんど読まない私も、当時は
ジェイ・マキナニーをはじめ、この作家群の小説は
単行本を買い込んでは結構読んでいたことを思い出す。

この小説本はいまだに押入れのどこかにあるはずだが
パームスプリングを走る車の情景、ドラッグパーティのイメージしか
記憶に残っていない。

世界の中心・アメリカの威が健在で
日本でもバブルがどんどんと膨らんでいた時代、
それがこの映画の背景であり
ファッションや街の風景がそれを忍ばせる。
ドラッグは当時の必須アイテムだった。

キャスティング的にも
アンドリュー・マッカーシーが主演しているとあって
ブラットパック(Brat Pack)物とカテゴライズされることも多い。

ヒロインのジェイミー・ガーツに華がない。
彼氏である親友の不在の間に寝取るほど、いい女には思えない。
どうせなら、ブラットパック全開で
デミー・ムーアあたりを持ってきてもよかった。

旧友を薬で縛るリップを演じるジェームズ・スペイダーは
その蛇のような目つきがいい。
クリストファー・ウォーケンばりのマスクが
麻薬の売人の冷淡なイメージにぴったり合っている。

ダウニーJr.がジャンキーを好演している。
のちに、自身が薬にハマってしまったのは残念だし
事件を知っている今となっては
あの頃からドラックをやっていて
あれも演技でなく、実体験だったのかを疑ってしまう…

3人で夜のドライブに出るシーンで
酒とドラッグに酔ったダウニーJr.が
クリスマスソングをメドレーで歌うが
彼の歌の上手さに意外性を感じた。
ミュージカルにも挑戦してもらいたい気がする。

20代のアンドリューは
とにかく誠実なスマートさで人気を誇っていた。
その彼が演じるクレイは、
ジェネレーションXを典型的に体現したキャラクターだと思う。
同時期、文壇にデビューした村上春樹の処女作「風の歌を聴け」の
"僕" のポジションに近い。

ドラッグに興じるシーンがいくつも登場する割りには
時代の狂乱ぶりがもう一つ伝わってこないために
薬漬けになる若者をめぐるただの青春映画に思う人もいるだろうが
若者独特のモラトリアムとセンチメンタリズムは
よく表現されていると感じた。

エンド・ロールに流れる "Life Fades Away" が
とてもエンディングの雰囲気にマッチしている。

単行本を引っ張り出して、読んでみる気が起こった。

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『楽園をください』 [洋画(ラ行)]

「楽園をください」(1999)★★★☆70点
原題: RIDE WITH THE DEVIL
監督: アン・リー
製作: テッド・ホープ、ロバート・F・コールズベリー
製作総指揮: デヴィッド・リンド
原作: ダニエル・ウッドレル
脚本・製作: ジェームズ・シェイマス
撮影: フレデリック・エルムズ
音楽: マイケル・ダナ
出演:
 トビー・マグワイア(ジェイコブ・ロデル、"ジェイク")
 スキート・ウールリッチ(ジャック・ブル・チャイルズ)
 ジョナサン・リース=マイヤーズ(ピット・マッキーソン)
 ジム・カヴィーゼル(ブラック・ジョン)
 ジェフリー・ライト(ダニエル・ホルト)
 ジュエル(スー・リー・シェリー)
 マシュー・フェイバー(ターナー・ロールズ)
 トム・ウィルキンソン(オートン・ブラウン)
 サイモン・ベイカー(ジョージ・クライド)
 マーク・ラファロ(アルフ・ボーデン)
 トーマス・ギリー(ライリー・クロフォード)
製作・ジャンル: 米国/ドラマ・戦争/138分

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青春を捧げて南北戦争を戦った若者たちの生き様を描く。

主役のT・マグワイアの演じるジェイクや黒人奴隷ホルトにとっては、
ドイツ系移民としての自分のアイデンティティとの戦いでもある。

作品の大半を占める戦闘シーンについて特筆しない。

戦争が終わり、19歳の青年に戻るジェイク。
一種浮かされた夢から覚めたようだ。
スー・リー・シェリーと結婚し、
仇ともいえるピットと再会し復習の機会を得るも撃つことはない。
ジェイクの性格の優しさだけによるものでなく
人間的に成長した姿の表れである。

アメリカ人とも南部人とも定義づけられなかった自己。
それが内戦を戦い生きることを通じて、
"一個の人間" にすぎないことを自覚した瞬間でもある。

それはラストシーンにも表れている。
ジャックにとって自分は "友人" ではなく、
やはり "奴隷" だったと語っていたホルト。
ジェイクはその彼に、
フルネームの "ダニエル・ホルト" と呼びかけて別れを告げるのだ。
それに対して、同じフルネームを呼んで返すホルト。
ドイツ人でも奴隷でもない、人間としての互いを認め合う。
清々しく美しい別れだ。

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『リトル・ヴォイス』 [洋画(ラ行)]

「リトル・ヴォイス」(1998)★★★★☆75点
原題: LITTLE VOICE
監督・脚本: マーク・ハーマン
製作: エリザベス・カールセン
製作総指揮: ニック・パウエル
スティーヴン・ウーリー
原作戯曲・脚本: ジム・カートライト
撮影: アンディ・コリンズ
編集: マイケル・エリス
音楽: ジョン・アルトマン
出演:
 ジェーン・ホロックス(LV、ローラ・ホフ)
 ユアン・マクレガー(ビリー)
 ブレンダ・ブレシン(マリ・ホフ)
 マイケル・ケイン(レイ・セイ)
 ジム・ブロードベント(ミスター・ブー)
 アネット・バッドランド(サディ)
 フィリップ・ジャクソン(ジョージ)
 アレックス・ノートン(バニー・モリス)
受賞:
 ゴールデン・グローブ 賞
  ■男優賞(コメディ/ミュージカル) マイケル・ケイン
 ロンドン映画批評家協会賞
  ■助演男優賞 マイケル・ケイン
製作・ジャンル: 英国/ドラマ/99分

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J・ホロックスの天才的な歌マネの才能に惚れた
J・カートライトが書き下ろした
1992年初演の大ヒット・ミュージカルを映画化した作品。

私、個人的には
カートライトを世に送り出した舞台劇「ロード」に出演経験がある。

ホロックスの歌マネの上手さ・歌唱力は認めるが
歌う姿は自信ありすぎで、引きこもりの娘と同一人物とは思えない。
父の幻を見て歌うことに踏み出すという流れは分かる。
うまく言葉にできないが
LVのキャラクターが連続していないと感じた。

とにかく、ブレンダ・ブレシンと名優マイケル・ケインの演技なくして
この作品は成り立たない。
2人のキャッチボールだけでも十分鑑賞に堪える。
特に、スパイスガールをやるべきよ、というマリの発言には噴いた。

素直なユアンの演技が新鮮に映る。

最後の最後にLVがさらっと本名を明かすくだりが好きだ。

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『レーサー』 [洋画(ラ行)]

「レーサー」(1969)★★★★☆70点
原題: WINNING
監督: ジェームズ・ゴールドストーン
製作: ジョン・フォアマン
共同製作総指揮: ポール・ニューマン
脚本: ハワード・ロッドマン
撮影: リチャード・ムーア
美術: アレクサンダー・ゴリツェン、ジョン・J・ロイド
衣装デザイン: イーディス・ヘッド
編集: エドワード・A・ビエリー、リチャード・C・メイヤー
音楽: デイヴ・グルーシン
舞台装置: ジョン・マッカーシー・Jr、ジョージ・マイロ
出演:
 ポール・ニューマン(フランク・カプア)
 ジョアン・ウッドワード(エローラ・カプア)
 ロバート・ワグナー(ルーサー・エルディング)
 リチャード・トーマス(シャーリー・カプア)
 デヴィッド・シェイナー(レオ・クロフォード)
 クルー・ギャラガー(ラリー、整備士)
 カレン・アーサー
 バリー・フォード
製作・ジャンル: 米国/ドラマ・スポーツ/123分

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敬愛する故P・ニューマン主演。

レースの醍醐味はほとんどないが、
浮気をめぐる夫婦の関係が繊細に描かれている。

私は、セクシーセクシーしていない男の魅力を彼に深く感じる。
内に熱情を秘めたクールさとでも言おうか。
それが十分に表れた作品の一つ。

『ルワンダの涙』 [洋画(ラ行)]

「ルワンダの涙」(2005)★★★★★90点
原題: SHOOTING DOGS
監督: マイケル・ケイトン=ジョーンズ
製作: デヴィッド・ベルトン、ピッパ・クロス、イェンス・モイラー
製作総指揮: リチャード・アルウィン、ルース・キャレブ、デヴィッド・M・トンプソン、ポール・トライビッツ
原案: デヴィッド・ベルトン、リチャード・アルウィン
脚本: デヴィッド・ウォルステンクロフト
撮影: アイヴァン・ストラスバーグ
音楽: ダリオ・マリアネッリ
出演:
 ジョン・ハート(クリストファー、公立技術学校付きの神父)
 ヒュー・ダンシー(ジョー・コナー、国際協力隊の英語教師)
 ドミニク・ホルヴィッツ(チャールズ(シャルル)・デロン、国連軍大尉)
 クレア=ホープ・アシティ(マリー、ツチ族の少女)
 スティーヴ・トゥーサン(ローランド、マリーの父)
 ニコラ・ウォーカー(レイチェル、BBC放送のリポーター)
 ジャック・ピアーズ(マーク、BBC放送のカメラマン)
 デヴィッド・グヤシ(フランソワ、フツ族)
 ヴィクター・パワー(ジュリアス、雑貨店主・フツ族)
 スーザン・ナルウォガ(エッダ、学校で出産する女性・ツチ族)
 ルイス・マホニー(シボマナ)
 ムサ・カソンカ・ジュニア (Boniface)
製作・ジャンル: 英国=ドイツ/戦争・ドラマ/115分

ルワンダの涙 [DVD]








恥ずかしい話、描かれたルワンダの大虐殺事件を知らなかった。
こんな無残な人種紛争が
いまだに続いているんだと思うと恐ろしく切ない。

鉈で惨殺していくなど
銃や砲弾で殺すよりも、はるかにおぞましい行為である。
尋常ならぬ戦慄を覚えた。

人種の違いだけから、こんなにも人は残酷になれるのか。
ナチスのユダヤ虐殺以上に、人間の本質を疑いたくなる。

ツチ族とフツ族が本当に理解し愛し合う日は来るのだろうか。

"ボスニアの白人女性には同情できたのに
ルワンダ人の死体には涙が流れない"
と、絶望にも似た自己嫌悪に口にするレイチェル。

国連軍の撤退を前に
"鉈で殺されたくない。銃殺してくれ、せめて子どもたちだけでも"
と懇願するローランド。
その悲痛な訴えにも、国連軍は無力だった。

一人残り、子ども達を脱出させんとする神父も犠牲となる。
そして、見捨てられた学校に残った人たちは
運よく逃れたわずかな者達を除き、ことごとく虐殺された。

何十万とも何百万とも言われる惨殺を前に
"ジェノサイド(集団虐殺)" という言葉さえ認めないアメリカ。
世界の大半は無知で、実情を知っている人たちでさえ
対岸の火事よりはるかに遠い土地の出来事だと
知らん顔を決め込んでいるのだ。

生き残ってジョーに会いに来るマリーは
かすかな希望の光であるとともに
ジョーに代表される自分達を見捨てた
我々他者に対する非難の鋭い矢である。

どの側面を切り取っても
人間がいかに利己的であるかを思い知らされる作品である。

数少ない生き残りのツチ族の人たちが
この映画に出演者・スタッフとして関わっていることが
なおさらに、この出来事の意味を重いものにしている。

 
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