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『ハゲタカ』 [邦画(ハ行)]

「ハゲタカ」(再)(2009)★★★☆70点
監督: 大友啓史
製作: 富山省吾
企画・プロデューサー: 訓覇圭、遠藤学
製作プロデューサー: 前田光治
エグゼクティブプロデューサー: 諏訪部章夫、市川南
原作: 真山仁『ハゲタカ』『ハゲタカII』『レッドゾーン』
脚本: 林宏司
撮影: 清久素延
美術: 花谷秀文
音楽: 佐藤直紀
音楽プロデューサー: 岩瀬政雄
照明: 川辺隆之
録音: 湯脇房雄
出演:
 大森南朋(鷲津政彦、鷲津ファンド代表)
 玉山鉄二(劉一華 "リュウ・イーファ"、ブルー・ウォール・パートナーズ代表)
 柴田恭兵(芝野健夫、アカマ自動車執行役員)
 栗山千明(三島由香、東洋テレビキャスター
 遠藤憲一(古谷隆史、アカマ自動車代表取締役社長)
 松田龍平(西野治、西乃屋旅館社長)
 中尾彬(飯島亮介、MGS銀行頭取)
 高良健吾(守山翔、アカマ自動車派遣工)
 嶋田久作(村田丈志、鷲津ファンド社員)
 志賀廣太郎(中延五郎、鷲津ファンド社員)
 エマ・ハワード(アンナ、鷲津ファンド社員)
 野村修一(若槻猛、鷲津ファンド社員)
 小市慢太郎(野中裕二 、東洋テレビ報道局プロデューサー)
 脇崎智史(柴崎大輔、東洋テレビ報道局ディレクター)
 グレゴリー・ペーカー(デイビッド・ブラックマン、スタンリー・ブラザース社員)
 浜田晃(青木、アカマ自動車の重役)
 クリストファー・ペレグリーニ
 石丸謙二郎
 中村譲
 明日嘉
 貴島功一朗
 滝藤賢一
製作・配給・ジャンル: 東宝/東宝/ドラマ/134分

映画 ハゲタカ(2枚組) [DVD]








隆盛を誇る中国経済。
中国ファンドによって展開される日本の根幹企業買収劇。
その中で錯綜する人間ドラマを描く経済フィクション。

この映画は
"お前は誰だ?" をキーフレーズに
各人のアイデンティティを問うている。
突っ張った劉の姿に、鷲津が映る。
守山やかつての由香に、かつての劉が映る。

「イル・ディーヴォ」で書いたが
政経物は、やはりフィクションの方が面白い。
その性質上、史実ばかりを追いかける伝記物と違い、
フィクションでは、人間ドラマにより重きを置けるからである。

本作の主人公は、玉山演じる劉。
ストーリー上、鷲津は完全に "受け" の芝居に回っている。
鷲津が "受け" に回れば、
鷲津の、かつての敵で現在の盟友・芝野も、目立たなくなる。

その主人公・劉には玉山が扮する。
残留日本人孤児三世と自称する彼、実はなりすまし
最後まで正体不明の人物のままだ。
素性を明かさないことは、ドラマを盛り上げる上で効果的に利用できる。
最後まで謎が残ることが、観る者の想像を掻き立てるからだ。
だが、本作の劉の場合、
中国の貧村の出であること以外、分からず
観客が想像を広げるための糸口として明かされる情報が少なすぎる。
ただ、鷲津のかつての同僚だったことは事実。

鷲津ファンドが、スタンリー・ブラザース買収を仕掛け
鷲津と劉の立場が逆転する、という一番大事な部分。
ここで、劉の心理描写がすっかり抜け落ちているものだから、
劉が落ちぶれて死を迎えても、同情も共感も呼ばないのである。

一言でまとめれば、ドラマ版には敵わない。

ついには、暴漢に刺される劉。
玉山の演技は、どうにも
松田優作演じたジーパン刑事の殉職シーンに見えて仕方がない。
本人、気持ちよくやってるんだろうなあ
と引いて観てしまうのは職業病だろうか。

ドラマ版でも、信頼度抜群の部下・中延を演じた志賀廣太郎。
ドラマ「恋ノチカラ」の文具メーカーの社長役など
働くオジサンやらせたら、抜群の安定感を見せてくれる。

派遣工・守山を演じた高良健吾。
見せ場の多い役柄ながら、大した印象が残らない。
演出上の弱さもあるのだろう。
ラストの、赤いスポーツカーを駆るシーンも一例。
高級車に乗っていても、着る物が安っぽいままでは
守山が底辺から這い上がっていくであろう未来を示唆できない。

遠藤憲一、とてもいい。
鼻息ばかり荒くて薄っぺらい役どころをやらせたらピッタリ。
バカにしているのでなく、本当に適役だと思うのだ。
ドラマに登場した大杉漣もこの類。

"口半開き" の女王、栗山千明は映画版でも健在。
画面に登場する9割がた、口は開いている。
受け口気味のあごと相俟って、どうしても気になってしまう私。
 
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『ハレンチ学園 身体検査の巻』 [邦画(ハ行)]

「ハレンチ学園 身体検査の巻」(1970)★☆☆☆☆20点
監督: 丹野雄二
企画: 園田実彦、時枝国文
原作: 永井豪
脚本: 山崎巌、鴨井達比古
撮影: 萩原憲治
音楽: 山本直純
美術: 川原資三
編集: 近藤光雄
録音: 八木多木之助
照明: 三尾三郎
出演:
 児島みゆき(柳生みつ子 "十兵衛")
 高松しげお(吉永百合夫 "ヒゲゴジラ")
 宍戸錠(荒木又五郎 "馬加呂仁"/殺し屋のジョー)
 近藤宏(丸越)
 林家こん平(丸傘丸男 "パラソル")
 左卜全(甚兵衛、用務員)
 なべおさみ(柳生只則、"十兵衛" のパパ)
 小宅まさひろ(山岸八十八 "オヤビン")
 大谷淳(袋小路太郎 "イキドマリ")
 伊藤るり子(依田圭子)
 アタック一郎(風間)
 星野みどり(あゆ子)
 益田ひろ子(ひろ子)
 倉田朱実(あけみ)
 月亭可朝(丸越デパート宣伝部員)
 イーデス・ハンソン(シスター・アントワーヌ)
 宮川和子(シスター・エミリー)
 榎木兵衛(柳生勝子)
 武智豊子(柳生弥生)
 石井均(山岸大八、"オヤビン" の父)
 小桜京子(山岸ハナ、"オヤビン" の母)
 池田ひろ子(山岸マミ、"オヤビン" の妹)
製作・配給・ジャンル: 日活/ダイニチ映配/コメディ・エロティック・学園/85分

ハレンチ学園 身体検査の巻 [DVD]








永井豪の「ハレンチ学園」の映画化第2弾。
馬加呂仁役の宍戸錠と、用務員の左卜全以外
ハレンチ学園の教師陣はすっかりキャスト替わりしている。

このキャスト代わりは
ただでさえ詰まらなかった前作の教師陣を
さらに詰まらないものにした。
改悪としか言いようがない。

"石原裕次郎にぶん殴られ、小林旭に蹴っ飛ばされていた
10年前の殺し屋のジョーだ"
と、自虐的な自己紹介をするジョー。
馬加呂仁 vs 過去の分身 "ジョー" の早撃ち対決の趣向は面白い。
といって、対決自体に見るべき所は全くないのだが。

当時は、漫画のキャラクターとはいえ
女性の下着や裸は、思春期の男子には扇情的だったにちがいない。
その漫画が、実写となっては
男子生徒たちの興奮は如何ばかりだったろうか?

だが、それ以外のキャラクターに関しては
実写は漫画の面白さには程遠いお粗末なものである。
原作漫画をじっくり読んだわけではないが
少々かじっただけでも、そのくらいは想像がつく。

観客の想像を如何にして掻き立てるか
どれだけ観客の想像の範疇を超えられるか
それこそが創造である。
その意味で、本作の完成度の低さに幻滅するとともに、
まだまだ保守的だった時代性を鑑みるに
原作者・永井豪の偉大な創造力と批判精神に感服する。

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『半落ち』 [邦画(ハ行)]

「半落ち」(2003)★★☆☆☆40点
監督: 佐々部清
プロデューサー: 中曽根千治、小島吉弘、菊地淳夫、濱名一哉、長坂勉
企画: 坂上順、近藤邦勝
原作: 横山秀夫「半落ち」
脚本: 田部俊行、佐々部清
撮影: 長沼六男
美術: 山崎秀満
編集: 大畑英亮
音楽: 寺嶋民哉
主題歌: 森山直太朗「声」
照明: 吉角荘介
録音: 高野泰雄
出演:
 寺尾聰(梶聡一郎、元県警警部)
 柴田恭兵(志木和正、県警捜査一課強行犯係指導官・警視)
 國村隼(植村学、梶の担当弁護士)
 伊原剛志(佐瀬銛男、検事)
 吉岡秀隆(藤林圭吾、裁判官特例判事補)
 鶴田真由(中尾洋子、新聞記者)
 原田美枝子(梶啓子、聡一郎の妻)
 樹木希林(島村康子、啓子の姉)
 石橋蓮司(岩村肇、県警刑事部長)
 嶋田久作(加賀美康博、県警本部長)
 斉藤洋介(笹岡、警務部長)
 中村育二(伊予数男)
 豊原功補(栗田)
 西田敏行(小国鼎、検事正)
 本田博太郎(辻内、裁判長)
 田山涼成(鈴木孝夫、検察事務官)
 井川比佐志(藤林圭一、藤林の父・元裁判官)
 奥貫薫(藤林澄子、藤林の妻)
 高島礼子(植村亜紀子、学の妻)
 奈良岡朋子(高木ひさ江、啓子の主治医)
 田辺誠一(片桐時彦、洋子の上司)
 笹野高史(古賀誠司、刑務官)
 岩本多代(高野しず子)
 並樹史朗(熊野病院医師)
 石田法嗣(梶俊哉、梶夫妻の息子)
 高橋一生(池上一志、ラーメン屋の青年)
 横山秀夫
製作・配給・ジャンル: 「半落ち」製作委員会(=東映、TBS、住友商事、東京都ASA連合)/東映/ドラマ・ミステリー/121分

半落ち [DVD]







最愛の妻を殺害して自首してきた男。
横山秀夫のベストセラーミステリーの映画化し
元敏腕刑事がたどった空白の2日間をめぐり人間ドラマが展開する。

前半、無為に時間が過ぎていく。
加えて
県警内・記者間の駆け引き・確執の描き方が中途半端。
かつ、それらの件が後半に全く活きてこないなら
全カットでもいいくらい、つまらない。

出番の少なかった豊原、
役どころの割に目立たない柴田。
普段は2枚目で芯を張る俳優たちが
控え目のポジションで真摯に取り組んだ演技に好感を持った。

國村も、必要以上に熱くならず
彼の味でもあり時に欠点ともなる、あざとさを抑えて演技しており
梶の心理を誠実に探る弁護士を好演している。

静かに淡々と演じる寺尾は
役どころも含めて、いつも同じパターンでちょっと飽きる。

原作者の横山氏が、判決シーンで傍聴人として
鶴田のすぐ後ろ、画面中央でエキストラ出演。
悪目立ちするほどの存在感に、ちょっと意識が妨げられた(笑)

良かったと思うシーンと言えば
月並みな画面(えづら)だが、
移送される梶を池上と志木が見送るラストだろうか。

そして、クレジットの流れる親子3人の回想シーンへと移る。
問題はそこにかかる主題歌。
余韻を味わいたい観客の心を
一気に白けさせる森山の歌声が最悪。
彼の特徴たるハイトーンのファルセット
映画の世界から、
"森山直太朗クン、歌ってます" という現実に引き戻される。
彼のライブではないのだ。
彼を起用した製作サイドのミスとしか言いようがない。
ヴォーカルなしのインストラメンタルで良かったのではないか。

痴呆、介護、あるいは人間の尊厳
という、なかなか深い問題をテーマにした意欲作だと思うが
映画としては…

ドラマ化に当たっては
尺の都合上、法廷関連のシーンがカットされたらしい。
法廷のシーンこそ、
感動を誘うドラマチックなクライマックスに仕立てられると思うのだが。

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『ハレンチ学園』 [邦画(ハ行)]

「ハレンチ学園」(1970)★★☆☆☆40点
監督: 丹野雄二
原作: 永井豪
脚本: 山崎巌、鴨井達比古
製作: 大橋和男
監修: 阿部進
企画: 園田実彦
撮影: 高村倉太郎
美術: 川原資三
音楽: 山本直純
主題歌: 「ハレンチ学園ズビズビロック」「ベタベタホレホレ」(作詩:永井豪、作曲:佐々木勉)
録音: 高橋三郎
照明: 三尾三郎
技斗: 渡井嘉久雄
出演:
 児島みゆき(柳生みつ子 "十兵衛")
 藤村俊二(吉永百合夫 "ヒゲゴジラ")
 宍戸錠(荒木又五郎 "馬加呂仁")
 小松方正(丸ゴシ)
 上田吉二郎(校長)
 由利徹(丸傘丸男 "パラソル")
 大泉滉(木戸)
 左卜全(甚兵衛、用務員)
 なべおさみ("十兵衛" のパパ)
 うつみみどり(西尾みどり、女教師
 雷門ケン坊(山岸八十八 "オヤビン")
 大谷淳(袋小路太郎 "イキドマリ")
 渡辺史郎(風間二郎)
 星野みどり(佐東アユ子)
 増田ひろ子(山田良子)
 小松政夫(白バイ警官)
 川口
 岡崎二朗
 石井均
 ミッキー安川
 三遊亭歌奴
 十朱久雄
 世志凡太
 小桜京子
 武智豊子
 渡辺史郎
製作・配給・ジャンル: 日東プロダクション=㈱ピロ企画/日活/コメディ・エロティック・学園/82分

ハレンチ学園 [DVD]








永井豪の同名コミックスの映画化第一弾。
学園の卒業式で起こった騒動を描いたエロチック・コメディ。
ドラマ化されて大ヒットを収める前に公開された作品。

若きオヒョイさん(藤村俊二)がエロ担当のヒゲゴジラを演じている。
漫画の映画化、ドラマ化に当たっては
PTAを中心に大批判を呼び、大問題に発展した。
原作の永井と言えば
少年漫画に性・暴力を積極的に取り入れた漫画家だ。

さて、実写映像化の出来だが
はっきり言って面白さは半減以下ではないだろうか。
女性の肌や下着
いくら性メディアの発展・多様化した現在でも
小中の男子生徒には十分な刺激だと思うが
主人公たちの性格の奔放性や、
ギャグの面白さは伝えられていない。

スペードのAを引く場面は
オールドムービー・ファンならニヤリとする筈。

下着を穿いていない十兵衛のスカートをめくってオヤビンが口にする
"おー、モウレツ~" には大笑い。

それくらいだろうか。

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『パコと魔法の絵本』 [邦画(ハ行)]

「パコと魔法の絵本」(2008)★☆☆☆☆20点
英語題: PACO and The Magical Book
監督・脚本: 中島哲也
製作: 橋荘一郎、安永義郎、島谷能成
プロデューサー: 鈴木一巳、松本整、鈴木ゆたか、甘木モリオ、石田雄治
原作: 後藤ひろひと(舞台「MIDSUMMER CAROL ガマ王子vsザリガニ魔人」)
脚本: 門間宣裕
CGディレクター・CGプロデューサー: 増尾隆幸
撮影: 阿藤正一、尾澤篤史
ビデオエンジニア: 千葉清美
美術: 桑島十和子
音楽: ガブリエル・ロベルト
音楽プロデューサー: 金橋豊彦
音響効果: 岡瀬晶彦
主題歌: 木村カエラ「memories」
スタイリスト: 申谷弘美
ビデオエンジニア: 千葉清美
ヘアメイク: 山崎聡
ヴィジュアルエフェクツスーパーバイザー: 柳川瀬雅英
ヴィジュアルエフェクツプロデューサー: 土屋真治
照明: 高倉進
装飾: 西尾共未
録音: 福田伸
出演:
 役所広司(大貫、患者・大会社の会長/ガマ王子)
 アヤカ・ウィルソン(パコ、患者の少女)
 妻夫木聡(室町、薬物依存症の患者/ザリガニ魔人)
 土屋アンナ(タマ子、看護師/メダカちゃん)
 阿部サダヲ(堀米、患者/ヤゴ)
 加瀬亮(浩一、大貫の甥/アメンボ)
 小池栄子(雅美、看護師・浩一の妻/沼エビの魔女)
 劇団ひとり(滝田、患者・消防士/サカナ)
 山内圭哉(龍門寺、患者・ヤクザ/ミズスマシ君)
 國村隼(木之元、オカマの患者/ガマ姫/ガマ王子の母)
 上川隆也(浅野、医師/タニシ)
 貫地谷しほり
 彦摩呂
 後藤ひろひと
 林家ペー
 林家パー子
 ゆうたろう
 松本さゆき
 デヴィ・スカルノ
 クリスチャン・ラッセン
 木村カエラ
製作・配給/ジャンル: 「パコと魔法の絵本」製作委員会(=テレビ東京、博報堂DYメディアパートナーズ、デスぺラード、東宝、吉本興業、パルコ、ホリプロ、幻冬舎、アミューズソフトエンタテインメント、リクリ、シネバザール、キューブ、テレビ大阪、コロムビアミュージックエンタテインメント、テレビ愛知、テレビ北海道、TVQ九州放送、テレビせとうち)/東宝/ドラマ・コメディ・ファンタジー/105分

パコと魔法の絵本 通常版 [DVD]








後藤ひろひと原作の舞台映画化。

妻夫木、加瀬亮、小池栄子、上川隆也
このあたりは、濃いメイクで外見的にも分かりにくいことも含めて
彼らである必要はないキャスト。

"春休みシネマスペシャル" なんてTXが銘打つから
子供向けのファンタジーかとおもった。
でもやはり、これは大人向けのコメディなのか?
舞台の映画化らしいが、舞台ではどうだったのだろう。
「子どもが大人に、読んであげたい物語」
というキャッチコピーがあったくらいだから、後者か…

知名度の高い俳優・タレントに
奇天烈な役柄を振り
奇抜なメイクやファッションで登場させる。
ストーリーも演出も
質の勝負というより、
企画・発想の意外性を誇示することに主眼があるような。

心[頭、記憶]に残る名前[存在]をキーワードにしているようだが
理屈に訴えるとも、感情には訴えてはこない。

私には何も響かなかった。

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『百万円と苦虫女』 [邦画(ハ行)]

「百万円と苦虫女」(2008)★★☆☆50点
監督・脚本: タナダユキ
プロデューサー: 木幡久美、田中正
企画・プロデュース: 前田浩子
撮影: 安田圭
美術: 古積弘二
音楽: 櫻井映子、平野航
音楽プロデューサー: 緑川徹
主題歌: 原田郁子「やわらかくてきもちいい風」
スタイリスト: 中谷弘美
ヘアメイク: 竹下フミ
照明: 石田健司
録音: 白取貢
出演:
 蒼井優(佐藤鈴子)
 齋藤隆成(佐藤拓也、鈴子の弟)
 矢島健一(鈴子の父)
 キムラ緑子(鈴子の母)
 嶋田久作(刑務官)
 平岩紙(リコ、バイト仲間)
 弓削智久(浜田武、リコの彼氏)
 モロ師岡(刑事)
 松田一沙(鈴子の同級生)
 江口のりこ(浅野弥生、拓也の担任教師
 斎藤歩(黒澤祐三、海の家の主人)
 安藤玉恵(黒澤広美、祐三の妻)
 竹財輝之助(ユウキ、ナンパ男)
 笹野高史(白石、喫茶店店主)
 佐々木すみ江(藤井絹、桃農家)
 ピエール瀧(藤井春夫、桃農家の長男)
 石田太郎(上田、村長)
 堀部圭亮(小暮、ペットセンター主任)
 森山未來(中島亮平、大学生)
 悠城早矢(宮本朋世、ペットセンターの新入りバイト)
製作・ジャンル: 「百万円と苦虫女」製作委員会(日活、ポニーキャニオン、イトーカンパニー、WOWOW、電通、幻冬舎、エキスプレス)/ドラマ・コメディ/121分

百万円と苦虫女 [DVD]








百万円を貯めるたびに住む町を変えていく女を主人公に据えた
ロードムービー的映画

弟役の齋藤隆成のいじらしさがたまらない。
それが鈴子との姉弟の絆の深さを強く印象づける。

弁当の海苔だけじゃ物足りないのか
ベンチまで100の形に配列した上、俯瞰で撮影。
コメディとはいえ、こういう陳腐な手法にはゲンナリ。

蒼井優には細いイメージは強かったが
その細さも手伝って手足が恐ろしく長い。
ことある毎に、床に大の字になり、その体躯を強調している。

桃作りをしている農村では
村民の怒り方にリアリティがなさすぎて白ける。
餞別の桃はとてもおいしそうでヨダレが出そうだったが。

森山未来は
気ばっかり強くて薄っぺらい印象だったが
意外に男っぽく骨っぽい所を発見して見直した。

中島が金を借りる理由は
"100万円貯められて出て行かれるのが嫌だから"
だと、端から想像はつくが
好き同士で付き合っているのに
尻に火がつくまで、それを口にしない中島が私には理解できない。
若さゆえの照れ・気取り?
そんな甘っちょろいものを描きたかったのだろうか?
それとも、"最後のすれ違い" ありきのお話作りか。

目線が合っているように見えて、実は合っていない
というラストシーンの演出については
"来るわけないか" なんて言葉による説明など要らないから
客観的な引きのカットを一つ入れるだけで十分。

主人公の心模様はよく伝わってくるが
トータルで "だから" と言いたくなる作品だった。

テクニカル面で
この監督もか、と感じたのは
ウィスパーや静かな語りで、声が聞こえないことが多い。
言葉が聞き取れる程度にボリュームを調整したところで
求めるリアリティが崩れるとは全く思わない。

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『弁当夫婦』 [邦画(ハ行)]

「弁当夫婦」(2008)★★★☆☆60点
監督・脚本: ユースケ・サンタマリア
プロデューサー: 豊田健雄
エグゼクティブプロデューサー:大柳英樹、林朋夫、明石康弘、葉梨忠男、石畑俊三郎
脚本: 岡田俊平
出演:
 永作博美
 ユースケ・サンタマリア
製作・ジャンル: 「R246STORY」フィルムパートナーズ(ポニーキャニオン、電通、ソニマ、テレビ東京、フューチャー・プラネット)/ドラマ/26分

R246 STORY ユースケ・サンタマリア 監督作品 「弁当夫婦」 [DVD]








「R246 STORY」の一編。

「R246 STORY」とは
浅野忠信、中村獅童、ユースケ・サンタマリアの俳優陣に加え、
格闘家の須藤元気、
m-floのVERBAL、RIP SLYMEのIL MARIが、
国道246号線をモチーフに監督した短編のオムニバス・ムービー。

早朝から弁当作りに腕を振るう、ギャラリー勤務の女。
移動式カフェを営む男との間に、ほとんど会話はない。

長年の同棲がマンネリになっている37歳の2人は
昼休みに、公園のベンチで一緒に弁当を食べるのが日課だ。
ある午後「ちょっと話をしよう」と営業中のカフェを訪れる女。

出勤時、昼食後。
去り際に女が投げかける「じゃ、後ほど~」が印象に残る。

脚本・監督をユースケが担当しているだけあって
ラフでモラトリアム的なユースケ、
冷徹でサディスティックなイメージもある永作、
2人の微妙な距離感が、独特の空気が全編を包む。

彼の世界観を好まない人には、何のメッセージも伝わらないかも。

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『晩春』 [邦画(ハ行)]

「晩春」(再)(1949)★★★★90点
※(再):私が以前に観たことのある作品
監督・脚本: 小津安二郎
製作: 山本武
原作: 広津和郎
脚本: 野田高梧
撮影: 厚田雄春
美術: 浜田辰雄
衣裳: 鈴木文次郎
音楽: 伊藤宣二
出演:
 笠智衆(曾宮周吉、大学教授)
 原節子(曾宮紀子、周吉の娘)
 月丘夢路(北川アヤ、紀子の友人)
 杉村春子(田口マサ、周吉の妹)
 青木放屁(田口勝義)
 宇佐美淳(服部昌一、周吉の助手)
 三宅邦子(三輪秋子)
 三島雅夫(小野寺譲)
 坪内美子(小野寺きく、譲の後妻)
 桂木洋子(小野寺美佐子、譲の娘)
 高橋豊子(林しげ、手伝い)
 谷崎純(林清造)
 紅沢葉子(茶場の先生)
 清水一郎(「多喜川」の亭主)
製作・ジャンル: 松竹/ドラマ/108分

晩春 [DVD] COS-021








叔父の再婚を明るく「汚らしい、不潔よ」と言ってのける
彼女の真っすぐさと強さが清々しい。
父親の後添えに対しても不潔
エレクトラ・コンプレックスの
叔父の後妻と出会い
枕をともに並べて眠る

「あたし好きよ、ああいう方」と言った時の、
目を丸くする笠の表情がとってもつい微笑んでしまう。

訪ねてきた娘の女友達のためにお茶を用意する優しい父親なんて
時代を考えると、とても珍しかったんじゃないだろうか。

手紙で来訪を呼びかける
電電公社が出来たのが1952年、
電話の一般家庭への普及は60年代。

ゲイリー・クーパー登場

日常会話がこれほどおかしいとは思わなかった。


特に、女性陣の台詞がおかしい。
アヤやマサ
熊太郎の呼び名のくだり

父親の娘の幸せを思う気持ち
そして、そのために嘘をついて忍ぶ自らの孤独。
林檎を剥く手が止める父の背中に胸が詰まる。

再三挿入される風景のカット。
この手法は、日本人の文化に深く根ざしているからこそ
情感を高める効果があるのだと思う。

三つ指突いて、結婚式に向かう女性は
今時どれくらいいるのだろうか。

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『美女と液体人間』 [邦画(ハ行)]

「美女と液体人間」(1958)★☆☆☆30点
監督: 本多猪四郎
製作: 田中友幸
原作: 海上日出男
脚本: 木村武
撮影: 小泉一
美術: 北猛夫
編集: 平一二
音楽: 佐藤勝
特殊技術・合成: 向山宏
特殊技術・撮影: 荒木秀三郎、有川貞昌
特殊技術・美術: 渡辺明
特殊技術監督: 円谷英二
出演:
 佐原健二(政田、生物化学助教授)
 白川由美(新井千加子、キャバレー「ホムラ」の歌手)
 平田昭彦(富永、捜査一課長)
 小沢栄太郎(宮下、刑事部長)
 田島義文(坂田刑事)
 坪野鎌之(小山刑事)
 土屋嘉男(田口刑事)
 千田是也(真木、生物化学博士)
 山田彰(若杉巡査)
 佐藤允(内田、麻薬密売人)
 伊藤久哉(三崎、麻薬密売人)
 中村哲(金)
 藤尾純(西山、花田組)
 山本廉(佐伯、花田組)
 夏木陽介(カップルの男)
 園田あゆみ(エミー、ダンサー)
 桐野洋雄(島崎、キャバレー「ホムラ」のボーイ)
 大村千吉(大ちゃん、船員)
 加藤茂雄(松ちゃん、船員)
 加藤春哉(宗ちゃん、船員)
 中島春雄(チョウスケ、船員)
製作・ジャンル: 日本/SF・サスペンス・特撮/87分

美女と液体人間 [DVD]








東宝・変身人間シリーズの1作。

まあ、疑問だらけの作品だ。

そもそも、
第二竜神丸で生まれたオリジナルの液体人間は何人?
甲板にいたとされる6人?
東京あるいは日本に上陸したのは何人?

液体人間が普通の人間を襲った場合、
襲われた人間はいわゆる食料となるのだろうか、
それとも、液体人間として一人に同化するのか
はたまた、新たな液体人間として独立するのか?

食料になって栄養として吸収されるなら、液体人間の数は増えない。

同化するなら、人間として精神活動を維持すると言われる液体に
襲われた人間の意思は追加されるということ?
一塊の液体に複数の人間の意思が同居するのだろうか?

新たに液体人間が増えるなら
それぞれ人間性は液体化する前のまま保たれているのか?

西山は、
三崎の居所を聞き出すために千加子のアパートにやってきて
液体人間に襲われる。
西山を追って始末するためにやってきたかのような液体人間は
液体人間化した三崎ということか?
それなら、元の人間の意識は残るという結論になる。
ならば、液体化した坂田刑事が
善良な市民を襲うことはありえないだろうなあ。

とはいえ、どうしても見境なく襲っているようにみえるから
一様に悪魔化してしまうということなのだろうか?
何のために襲うのだろうか?
他の生物は襲わないのだろうか?
生命維持のためなら、やっぱり栄養分として摂取するということだし。

下水道にガソリン撒いて
町ごと燃やしちゃうってのもずいぶん乱暴な作戦。

火が川面を広がっていくシーンでは
何かを引っぱって火を横へ燃え広がらせている装置が見える。
時代的に稚拙なのは仕方ないが
特殊技術班の苦労が垣間見える。

"もし地球が死の灰に覆われて、我々人類が全滅した時
次にこの地球を支配するのは、液体人間であるかもしれない"
というラストの千田是也の語りは
ちょっと説教くさい反核メッセージ。

千田是也がこんな役で出演しているとは。
あんまり芝居上手くないな。

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『薔薇の葬列』 [邦画(ハ行)]

「薔薇の葬列」(1969)★★★☆65点
監督・脚本: 松本俊夫
製作: 工藤充
撮影: 鈴木達夫
美術: 朝倉摂
音楽: 湯浅譲二
出演:
 ピーター(エディ)
 土屋嘉男(権田)
 小笠原修(レダ、店のママ)
 東恵美子(母)
 城よしみ(ジミー)
 仲村紘一(ジュジュ)
 太田サー子(マリー)
 フラメンコ梅路(グレゴ)
 卍太郎(ノラ)
 内山豊三郎(ゲバラ)
 芝山幹郎(哲学者)
 彦凪わたる(サブ)
 さとう陽(ラドン)
 竹永敬一(せむし)
 小林千枝子(おけい)
 五味淵澄(ピロ)
 ドン・マドリッド(トニー)
 小松方正(情夫)
 秋山庄太郎
 粟津潔
 淀川長治
 篠田正浩
 藤田繁矢(藤田敏八)
製作・ジャンル: 日本/ドラマ/105分

薔薇の葬列 [DVD]








ピーターのデビュー作であり
市井のゲイや出演者へのインタビューを交えて、
ゲイボーイの生態・愛憎を描いた映画

若き日のピーターは、顔もふっくらしていて
東大生タレント・木村美紀にそっくりだ。

タイトルにある "薔薇" は、ゲイ(同性愛者)を意味し
古代ギリシャで男性の同性愛者が薔薇の木の元で愛を育んだことに
由来するらしい。
この映画の前年には
澁澤龍彦編集で創刊された「血と薔薇」という雑誌もあり
三島由紀夫も関わっていた。
エリザベート・バートリなどの吸血伝説とあいまって、
血と性愛は古来密接な関係がある。

レダが好きな花が薔薇だったという設定。
映像には肛門にあてがわれた白い花も登場し
薔薇の花模様を肛門の形になぞらえている節もある。

いずれにせよ、この映画の影響を強く受けて
雑誌「薔薇族」の創刊に結びつくとのことだ。

コマ送り、フラッシュ、回転、インサート、様々なアングルに加えて
音を消して音楽をかぶせる手法など
全編モノクロの画面と併せ、映像や音の使い方に凝っている。

時計じかけのオレンジ」は
この映画のビジュアルを参考にしたという。

ジェンダーの多様化が進んだ現代、
逆にこうしてゲイを正面から捉えることはない。
当時としては画期的であり
現在の視点でも貴重な作品といえよう。

台詞にも登場する
丸山(美輪)明宏とカルーセル麻紀という先駆者がいてこそ
成り立っている映画とも言える。

ストーリーとしては
オイディプス王の悲劇を元ネタに、男女の性をそっくり入れ替えた形。

最後にエディが自分の眼をつぶすのは
親子3人の映った写真やレダの死体の脇にころがる雛人形のを
アナロジーに用いている。

デビューだけあって、ピーターは演技的には評価できないが
ゲイという存在とその純粋さが新鮮。

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